アルバムレビュー「Pet Sounds」
Pet Sounds (おすすめ度★★★★★)全米10位/全英2位
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チラで
■曲解説
Pet Sounds | |
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◆アルバム概要◆ | ロック史に燦然と輝く超名盤。これを聴かずして死ねません! オススメはStereo、Monoとも入った輸入盤か40周年盤 ビートルズ(特にポール)や批評家は大絶賛! 但し、初心者は理解しがたいという人も多い。 初心者は初期の明るいビーチボーイズから入るのが吉。 音の重なりが複雑かつ見事な大傑作アルバム。 |
1.Wouldn't It Be Nice (★★★★★) |
楽しいような悲しいような両面を持ち合わせた美しい曲。物憂げなギターの音から始まり、いきなり「ドンッ!」。Todayと以前の ビーチボーイズの音楽性を合わせたような名曲。「素敵じゃないか。」邦題どおりの曲で名盤は幕を開ける。 |
2.You Still Believe In Me (★★★★) |
「Pet Sounds(ペットサウンズ)」独特の深遠さと異質で複雑なサウンドはここから始まる。明らかに以前のビーチボーイズでは聞けなかった音で全編がちりば められている。 |
3.That's Not Me (★★★★) |
これまた独特の曲。タンバリンとドラムのリズムにベースとオルガン、ギター、コーラス等が重なりなんとも言えない雰囲気を醸し出す。 |
4.Don't Talk(Put Your Head On My Shoulder) (★★★★) |
重い。ずーんとのしかかってくるような曲だ。サウンドをそのまま歌にしたようなメロディ。これが「Pet Sounds(ペットサウンズ)」の世界。 |
5.I'm Waiting For The Day (★★★★★) |
いきなりティンパニーらしき音が鳴りひびき、明るさと暗さを併せ持った独特の雰囲気のまま曲が進行する。フルートが効果的に使用され ている。美しいがどことなく異質なコーラスもやはり「Pet Sounds」。ビートルズのポールやジョンも「Pet Sounds(ペットサウンズ)」には脱帽していたらしいが、曲後半部分はビートルズの「Hello Goodbye」後半部分の発想の元になったのではないかと思えるほど似ている。 |
6.Let's Go Away For Awhile (★★★) |
インスト曲だが、この「Pet Sounds(ペットサウンズ)」に入っているインスト曲はどれもただのインスト曲ではない。どれも聴き応えのある深さと複雑さに満ちている。この曲も例 外ではない。 |
7.Sloop John B (★★★★★) |
「Pet Sounds」を今までのビーチボーイズの甘美なメロディや楽しげな楽曲を期待して聞くとがっくりくる。が、この曲だけは唯一このアルバムの中で楽しげな 雰囲気が出ているのではないだろうか?ブライアンの天才的なアレンジが堪能できる名曲。 |
8.God Only Knows (★★★★★) |
「Pet Sounds(ペットサウンズ)」はこの曲抜きにして語れない。この偉大なアルバムにおいて最も深遠で美しい曲である。ビートルズのポール・マッカート ニーは「今まで聴い た中で最も美しい」と発言。カールのリードヴォーカルの美しさはため息が出るほどだ。後半のコーラスが繰り返される場面は異世界へ引きずり込まれそうな魅 力がある。ロックの曲で「God」と言う言葉を題名に入れたのはこの曲が初めてではないか。最近では映画「LoveActually」の感動的なシーンで も使用された。必聴! |
9.I Know There's An Answer (★★★★) |
一転して風変わりな音とメロディである。一体どうやって音を作ったのか?と思わせる音がこのアルバムにはよく入っているが、その最た るものがこの曲であろう。 |
10.Here Today (★★★★) |
例えようの無いやっぱり変わったメロディ。しかしどことなくとっつきにくいわけではなく、ベースのメロディラインも非常に美しいもの がある。どのように曲が展開していくか、という聞くものに想像させない異質な曲構成。一体どのように作ったのだろうか。 |
11.I Just Wasn't Made For These Times (★★★★) |
邦題「駄目な僕」であるが、直訳すると「僕はこの時代に合うようにはできていない。」となる。ブライアンの本心を歌ったせつない名曲 である。ネガティブな雰囲気な曲が多いこのアルバムにおいても最も暗いのではないか。間奏のテルミン(楽器)の使い方が見事である。 |
12.Pet Sounds (★★★★) |
これも「聞かせるインスト曲」である。まるでストーリーでもあるような歌詞がついているかのような曲構成。録音状態が良いのかステレ オでは臨場感たっぷり |
13.Caroline No (★★★★★) |
ハッとするほど美しくはかないメロディ。特に曲後半でブライアンが「Caroline,No」と呼びかけるように歌う場面が感動的。 近年ではエリック・カルメンがカヴァーしている。切なくなるこのバラードで偉大なアルバムは幕を閉じる。そしてその締めくくりは犬の鳴き声と電車が通る音 だった。 |
うんちく
- 「Caroline
No」は、編集時にテープスピードを少し落としてスローにしている。
ペットサウンズボックスセットでは、通常スピードのバージョンが聴ける。 - 「God Only Knows」のヴォーカルは、ブライアンではイカツすぎるとのことでカールとなった。
やはりボックスセットでは、ブライアンヴォーカルバージョンやアカペラ タグが入ったオルタネイトバージョンが聴ける。 - ビートルズのジョンとポールにこの「ペットサウンズ」を聞かせたのはブルース。
- ジョンとポールは、このアルバムに刺激を受け「サージェント・ペパーズ」を制作したのは有名な話。
- ビートルズのプロデューサー、ジョージ・マーティンもお気に入り。